いらない呪文の祓いかた

 

いらない呪文の祓いかた

結婚して一年たっても妊娠しないと「不妊」と診断するってことになってますけど、これでうっかり見過ごすのが、じゃあ、結婚前はどうだったのか

結婚するまで、「こどもができちゃいそうなこと」ただの一度もしたことがなかったですか? そんなことないでしょう。してたでしょう。けっこうせっせと? 結婚に至るまでのほうこそ熱心に? かなり長年にわたってこっそり?けっこうたくさんの回数、してきてはいませんか?

なのに、まだ赤ちゃんがいないのだとしたら……

そして、あなたは、もしかすると、その「けっこうたくさんなさる」間じゅうずっとずっと、呪文かけてませんでしたか。

「いまできたら困る、すごく困る、どうか、ゼッタイにできませんように、できませんように!」って。

うっかり生理が予定どおりにこなかったりすると、「うわぁ、かんべん。だめだめ。どうか、一刻もはやく生理がきますように」って、祈っちゃったりしませんでしたか? トイレにいくたびに「こんどこそ!」って気合こめませんでしたか。


その「祈り」、もしかして、まだ、残ってないですか?

 


あなたは、精神力がとても強いひとです。

たいがいの問題や困難は「気力」で乗り越えてきました。

努力と忍耐と気配りには自信があります。

病は気から、とも、いいます。

いやなことは「気のせい」。

 

 

あなたは魔女です。

自覚はないかもしれませんけど。

よくわかってなくても、誰にならわなくても、

かんたんな魔法なら無意識につかえるぐらい、

強力な魔女なのです。

 

そのむかし、若くてもっと魔力がギンギンに強かったころ、あなたはぜんぜん妊娠をのぞんでいませんでした。無理もありません。だって他にやりたいことがいっぱいあったし、「まだまだ時間はある」って思ってましたもんね。

あなたは「どうか妊娠しませんように」と呪文をかけた。

かけましたよね?

 

もしかして、うっかり、かけっぱなしじゃなかったですか?

 

 

 

その呪、祓いましょう。

 

やりかた知らないって? かんたんです。誰にでもすぐできます。

半紙か、なければ、PC用紙でも銀行からもらったメモでもなんでもいいですから、新しい白い紙を用意してください。失敗したらやりなおすために何枚か。筆か、筆ペンか、なければ鉛筆でもボールペンでもなんでもいいですから、筆記具もね。インクとか色もあなたの気分がのるものならなんでもいいです。

姿勢を正して、きちんと机に向って、呼吸をととのえたら、紙のどまんなかに書きます。

どうかゼッタイに妊娠しませんように

自分で「気分がこもった」「本気で書いた」と信じられる文字が書けるまで、何回かトライしてくださいね。きれいな字でなくていいですから、あなたらしい字をかいてくださいね。

これならいい、という文字ができたら、じっと見つめましょう。

それが、知らずしらずのうちにあなたが自分にかけていた「呪文さん」の正体です。

どうか「ありがとう」と、声をかけてやってください。

「長年、役にたってくれて、どうもありがとう。でも、わたしは、変わりました。いまは、あの時とは正反対。とにかく、本気で、ぜひとも、妊娠したいと思っています。だから、あなたの役目は終りです。いままで、おつとめご苦労さまでした。サヨウナラ」

いいたいことをつたえたら、穴、あけてください。よくとがった爪でもいいし、筆記具でもいいし、「家に代々つたわる守刀」「旦那さん愛用のサバイバルナイフ」「つかいこんだ包丁」なんでもいいです。穴さえあけば。

呪文のどまんなかに穴をあけたら、ついでに紙をびりびりに破りましょう。千切ってバラまきましょう。そうして、

 

 

わたしはいま、変わった

 

 

と、実感してください。

実感したら、笑いましょう!

 

アーッハハハハハ! と、思い切り明るく声をあげて。

笑ってください。やってみてください。

おかしくなくても、笑い声をたてていると、

だんだんおかしくなってきます。

ほんとです。

なにも考えずに、とにかく笑ってみてください。

 

笑って笑って、腹筋が痛くなるまで笑って。

涙が出てくるまで笑って。

 

笑って……!

 

 

 

「笑」は「咲」と同じ。

 

堅く縮こまっていた蕾が咲くのは、

じぶんをおおきくひらくこと。

ときほぐすこと。

 

 

 

わあ、きれいに咲いたね!

 

 

 

なたのタマシイのどまんなかに風穴をあけてください。

風とおしのいい女になりましょうよ。

陰陽の「陰」の側に重心をうつしましょう。

ナニ、永遠のことじゃないです。また陽のほうに傾きをもどす時もいずれきます。長い人生、ほんの何年かぐらい陰のほうにドップリつかったっていいじゃないですか。