よかったら、ウチにも、コウノトリ欲しいんだけど、と。

たまたま久しぶりにわたしのサイトをご覧になって、そういうことをやっているのにお気づきになられたようでした（すみません、いまはもうこの企画は終ってしまいました）。

T先生とM子先生は、ご夫婦で動物病院をやっておられます。とても仲良しのステキなカップルです。ゴールデンレトリーバーなど、多数の動物と、大家族みたいに過ごしていらっしゃるので、ひょっとして、お子さんはいらないことにきめてるのかな、と思っていましたが、そうではなかったようです。

「M子は、すごく気にやんでいるみたい。苦しんでるのをみてると、かわいそうで」

すぐにモビールをお送りしました。

「コウノトリありがとう。プレッシャーに思うといけないから、こっそりうけとって、まだ隠してある。時期をみはからって、彼女の気分がおちついていそうな時に、M子にみせてみるね。それにしても、サイトの竹内久美子入門はスゴイね。いわれてみれば、あまりにも思い当たることばっかり」

動物の繁殖でも、たしかに実感できることがたくさんあったそうです。

「浮気は勘弁してほしいし、レイプなんてボクにはとてもできないけど、でも、できることは参考にしてみることにするよ」

……そして……

一ヶ月するかしないかのうちに、M子先生ご懐妊の知らせが！

夫のみなさんへ

わたくしめは、“不妊”攻略の最大ポイントは、女性がウケミになることだと思っています。

陰陽の陰になって、アナをあけて、ガチガチにかたくなっているのをゆるめること。

現代社会を生き抜いていくために身についてしまった積極性を停止し、棚上げし、

より、ふるい時代にふつうだったような、「女性らしさ」にどっぷりつかること。

自分からすすんでなにかしたり、ものごとを仕切ったり、分析したり、考えたり、

「しなく」なることです。

奥さんが安心して徹底的にウケミ体質になるには、

旦那さんの協力がかかせません。

これまで彼女が背負ってきたものを、かわりに、背負ってあげてください。

彼女が仕切っていたことがらは、あなたがひきうけて。

なにかと責任をおっていたさまざまなことがらから、彼女を解放してあげてください。

そしてなにより、

生活全般、

とくにセックスにかかわるあらゆる場面で、旦那さんのほうが、リードしてください。

とうぶんは、

「夫婦の対等」をわすれること。

すべての責任と重圧はあなたが背負い、

奥さんは、できるかぎり、好きなこと、楽しいことだけして、すごせるように。

のんびりゆっくり、リラックスして、

脱力して、

すごせるようにすること。

不妊治療について、

もし、これまで、彼女がひとりで抱え込んでいたとしたら、

まず一度、こまかいところまでぜんぶ聞き出してください。

FTだとかBTだとかAIHだとか、知らないコトバがたくさんでてくるかもしれません。

彼女だって、治療をはじめるまでは知らなかったんです。

そんなことに、すっかり詳しくなってしまったんです。

でも、不妊治療被験者は、そういうことに「詳しく」ならないほうがいい。

なぜなら、本来、そういうことに詳しいのは、女らしくないことだからです。

でも、彼女は、もう、そういう情報なしではいられないひとになっているかもしれない。

だったら、彼女のかわりにこれからは旦那さんが知って、理解して、考えて、

次にどうするかを決定してください。

もちろん男性不妊の問題にも（こわがらずに）取り組むこと。

その際、彼女の意見をきいたり、彼女に相談したり、しないこと！

相談するなら医師とする。

そして、独断と偏見でかまいませんから、あくまで、旦那さんが決める。

決めたら、かんたんには変えない。

すぐに結果がでなくてもガタガタしない。

思い通りにならなくても、文句をいわない。

大樹のようにどっしりとかまえて、ゆらがない。

病院などには、初回はかならず、できれば毎回、ついていくこと。

小さな子のめんどうをみるように、あなたが彼女をつれていってあげること。

待合室とか移動中とか、時間をもてあましても、雑誌とかケータイとかいじってないで、

彼女の手を握って、彼女に話しかけて。

シゴトが忙しいなどでどうしてもあなた自身がついていってあげられないのなら、

あなたの「代理人」をたてましょう。

ママ、おねえさん、女ともだちなど。

奥さんが、安心してなんでもまかせることのできるひと。

でも、奥さんより「あなたに近いひと」。

あなたのサイフをそのひとにあずけて、会計はそこからしてもらうこと。

赤ちゃんが欲しいなら、

そして、

あなたの愛する奥さんに幸福になってもらいたいなら、

あなたが積極的にかかわりあうこと。

あなたが責任を負うこと。

奥さんを、ウケミに、そして、女王バチにしてあげてください。