西洋医学と東洋医学

 

わたしたちがふつうなにげなく「病院」と呼ぶ施設は、ほとんどの場合「西洋医学」をしているところです。(最近は、東洋医学系の知見をとりいれている病院や先生も増えているようですが)

西洋医学というのは、主として欧米で発達した種類の医学です。人体を「さまざまな機能をもった部品のあつまり」としてとらえ、病気は「特定部品の劣化・故障」と考えます。ですから、まずい個所をみつけて、修理する(外科手術で病変を切除したり、特定の神経をブロックして痛みを感じなくさせたり)のは、とても得意です。

ちなみに、日本では、西洋医学系の医術は、医学を学んで、医大を卒業して、医師免許をとったひとしかやってはいけないことになっています。

中医学(漢方)や鍼灸は、東洋医学です。

「レントゲン」や「CTスキャン」などのかわりに、「脈」をとったり、「舌」や「顔色」をみたりして、診察します。

いちばん大きな違いは、東洋医学では、ひとりの人間をあくまでひとかたまりの全体としてとらえ、具合が悪くなるのは、そのひとが中庸(ちょうどいいバランス)を失ったから、だと考えるところです。

そのひとがもともともっている体質(証、といいます。実証、虚証、中間証にわかれます)と、そのひとがその時点でおちいっている状態によって、総合的に判断します。同じ病気でも、証や状態がちがえば、必要になるくすり(処方)が違ってきます。たとえば、同じウィルスがきっかけとなってひきおこしているだろう咳や熱でも、あたためたほうがいいひとと、ひやしたほうがいいひとにわかれます。また、かたちになってあらわれている症状がさまざまでも、同じひとつの「アンバランスな状態」から派生していることがらのさまざまなあらわれ、と判断されれば、一件別々の病気や不具合に、たったひとつのくすりしかつかわないということもありえます。たとえば、目がかすむのと、おなかが痛むのと、トイレの回数が多いのとが、すべて、同じひとつのくすりを必要とするものと判断されたりするのです。

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以上のことから、次のようなことがわかります。

 

 ☆原因が部分的ではっきりしている場合。その原因を治療する方法が確立されている場合。西洋医学的アプローチが有効

例・卵管が詰まり気味で妊娠しにくい場合 ⇒ 卵管造影X線検査をすれば、子宮や卵管のかたちがわかります。癒着や閉塞のある箇所がわかれば、手術で治せる可能性も。また、造影剤を通すことで結果的に管のとおりがよくなって、妊娠にいたる例も多くみられます。はたらきの悪くなっていた部分を良いものにとりかえてしまうのですから、短時間で、劇的に改善します。

 ☆さまざまな検査をしても原因が特定できない場合。全身および精神的に望ましくないような状態があらわれている場合。東洋医学的アプローチが有効。

例・自律神経失調、生理不順、不定愁訴 ⇒ どこといって悪いところがあるわけではないのになんとなく調子がよくない場合、全身のバランスをととのえる必要があります。病院での治療もさることながら、生活習慣をあらためる、食事内容を考えるなど、毎日の生活そのものをトータルで考えると改善することが。

 

どちらにしても、ほんとうに良い先生、信頼できるかたにめぐりあう必要があります!