妊娠中期(〜7カ月)
胎動を感じるようになるのはだいたい妊娠五カ月から六カ月ぐらいのこと。そろそろお腹もでっぱりはじめ、本人の自覚もさることながら、知らないひとが通りすがりに見ても「あっ、妊婦さん!」とわかるようになってくることが多いだろう。臨月になっても傍目にはまるでわからないひとも中にはいるのだが。もちろん季節にもよる。オーバー着込んでる冬と、薄着の夏ではそりゃあ違うものだ。さて、せっかく生理がなくてラッキーと思っていると謎のオリモノが出てしまったり、ふしぶしが痛んだりする。赤ちゃんが育つにしたがってどんどん大きくなってきた子宮がからだの内側であっちこっちを圧迫するんだから、そりゃあ不調も出るのである。
低反発マットレス テンピュール が欲しかったんだけどあまりに高いので低反発ウレタン で検索し、そこそこのを見つけたので、買った。それでもそんなに安くもないのだが……あるとないでは大違い! 旦那さんの分はケチっていい、あなたの分だけでも買おう。妊婦の必需品である。なにしろ、どんどこふえる体重でしんどいカラダ。寝てる時ぐらいラクしたいではないか。しかしふつうのふとんやベッドでは、どんどん「ちゃんと寝れなく」なるのだよ、妊婦は! ところが。このタイプのマットレスならば、臨月になってもなんと「うつぶせ寝」が可能。ひとりで「ねがえり」も好きなだけ打てる。出産が近づくと、眠りが浅くなって不眠症ぎみになる。それでも、横になって充分やすめれば、からだのつらさはすこしは軽減する。低反発ウレタンマットレスは、妊婦雑誌やお産業界に、もっとPRしていいと思う。ただし! 新生児と添い寝をする場合は撤去しなければならない。あまりにやわらかくて、赤ちゃんが沈み込んでしまい、万が一窒息してしまうといかんからである。お産後は旦那さんにつかっといてもらうとか? 三つ折りにしてなにかカバーでもかけておけば、超ふわふわのソファとしてもつかえる。 マタニティウエアふたたび 妊婦といえばジャンバースカート。ラクだし、あったかいし、お腹がかなりつき出てきても、着ることができたりする。たしかに便利である。 ★ ところが、肝心の (?)産科検診にはコレがまるでよくないのだ。 なぜか? いまどきの検診では毎回「超音波診断」というやつをやる。 ベッドや台にあおむけになって、「お腹の部分をむきだしにし」そこにゼリーを塗られ、キカイをあてがって、胎児の様子を観察してもらう。この「おなかだけむきだし」にするのにジャンバースカートはむかないのである。 ウエストゴムのスカートやズボンを下にずらし、シャツなどを上にずらして「おなかだけあける」ほうが便利である。 ★ 産婦人科という、謎の台にのって脚をひろげ、膣ごしに内診をしてもらうイメージがあるかもしれない。だが、妊婦の場合、実はアレは必須ではないのだ。初診の時はまちがいなくやるし、なにか「ちょっと気になる」とお医者が思ったらやることになるわけだが、毎度毎度かならずではない。しかし、超音波検診はまちがいなく毎回です。 ★ ちなみに、脚ひろげるほうのあの台に載るにあたっては、「長めのフレアスカート」が推奨されることが多い。下着だけこっそり脱いでワゴンかなにかにあずけて、台にのってから、そっとスカートをずらしてめくりあげればいいので、お上品というか身ぎれいというか、恥ずかしがり屋さんにむいている。だが、どーせ妊婦であることは既に相手にも周囲にもバレバレなんだし、分娩の時は隠すどころじゃないぞ? そこまで気をつかわなくてもいいような気もするのだが。 ★ おしゃれ着に関しては各自の好みだ。それでもあえてひとついうとするなら、わたしは妊婦用のスパッツまたはイージーパンツをすすめる。なにより、下半身を冷やさないのが大事だからである。たとえ真夏でかなり暑くなる地方でも、でれればかえって、スーパーやら銀行やらあなたの出掛ける先のあちこちが冷房でものすごくヒエヒエになっていたりすることがあるわけで。この手のパンツは、お産間近の巨大腹部をも充分おおってくれるようにできている。一見ジーンズそっくりのもあるし、手持ちのワンピースやチュニックなどと組み合わせれば、「いかにも妊婦じゃなくみえるように」着ることができるものがほとんどだ。かざりっけが少ないものなら、パジャマがわりにもできる。そう、妊婦はしょっちゅうヒルネをする。したくなる。ともすると「はー」と横になりたくなる。そんなときいちいち着替えるのいやじゃん。 そのまま横になってラクチンなのがいちばんである。はたまた、産後、残念ながら多くの場合、そうすばやくは体型がもどらない。赤ちゃんの世話をしてヘトヘトになる頃、ミルクをこぼされようが平気で、ラクチンで洗濯も簡単でなにかと着まわせる室内着こそが、日常着になる可能性が高い。 ★ 「妊婦にみえてほしい時(ただし検診じゃない日)には、ジャンパースカート。「妊婦だとわからないほうがいい」時には、イージーパンツ系。これがオススメ。 マタニティ下着ふたたび やれ肌が過敏になるから特別なものでないといかんだとか、乳が大きくなってくるから持っているのはダメになるだろう産後もつかえるようにこの際授乳機能つきにしたほうがいいとか、という意見もある。そう思うひともいるだろうし、そういうのが好きなひともいるだろう。わたしはダメだ。 ★ さんざん着込んだふつーのタンクトップ、これがいちばんだ。ブラジャーというものはとにかくカラダをしめつける。タンクトップの上になにかはおっているだけなら、授乳は「めくりあげればイッパツ」で、よそから見てもほとんどわからない。サイズ的にはゆったりしたものがよいとは思うが、上のウエアのところで書いたとおり、「いつ、しんどくなって、ごろんと横になっても、そのまま熟睡できるような」ラクチンなかっこうがなによりである。あわない下着、きゅうくつな下着、着用するのがめんどうな下着はダメである。★ ただし、母乳があふれてあふれてしょうがなくて、漏れる乳汁を吸い取るパッドを装着しなければならなくなる場合もある。これにはなんらかのブラジャーが必要だ。いずれにしろどうせほとんどの場合は産後の話である。そうなるかどうかはそのひと次第。そうなってからでも、対応はじゅうぶん間に合う。 |