6・もうモジャなんていわせない

 

というわけで、お待たせしました。これが、Mr.ハビット 半永久的直毛!!!

 まずは一目瞭然の、使用前使用後だ!

上の段が2003年3月某日午前十時ごろのアタシで、下の段が約四時間後のあたしっす。ちゃうやろ〜〜? 

ハビットすると髪がサラサラのぺたんこになるのもさることながら、「長く」なったように見えるのがわかると思います。なにしろ縮こまってんのが、のびのびーっとなるわけで。これでも下のほうは、毛先そろえて切ってもらってますねんで。

下の画像のほう、顔がそーとーテカッているのは、施術の途中でアタマをあっためるのでどーしても顔に汗をかき、化粧がはがれまくってるからです……トホホ……哀れにおぼしめしてそういうあたりはツッコマないでくださいませね。

 

さて我が人生の恩人ミスター・ハビットは、どこがどう、ふつうのストパーなどと違うのか?

 ハビットの発明発売元であるellcosさん(http://www.ellcos.co.jp/)によると、「薬剤」が違うんだそーだ。

 前述のソクレ・ヘア・ドゥの笠原さんによると、普通一般のパーマが「できあいのカレー粉」だとすると、ハビットは「ターメリックだのクミンだのといったスパイスをいちいちひとつひとつその場で調合」しているようなものらしい。クセや髪質はひとそれぞれだから、こまかなところにうんと気をつけて「そのひとにもっとも必要な」調合をするハビットは、フツーのものよりもバッチリ効くということらしい。もちろん、美容師サン側にも充分な知識や経験が必要なわけだけどね。

 縮毛矯正を受ける人間の側にしてみると、ありがたいのは、なんといっても大量の下敷きをぶらさげられなくてすむことだ! ……というのはジョウダンで、いったんハビットするとその部分はもう二度と縮れない! ことです。パーマはいずれとれるじゃない? ハビットは、とれないすよ。半永久的です。

 そりゃあ、雨がふったり、汗をかいたりすると、ビミョーに湿気を吸って、多少は状態がかわったりはします。わたしなんかは、ハビットに出会う前にいためつけちゃった部分があまりにもひどくて、そこはやっぱりそういう時にはちょっと膨れやすかったです。でも、そうはいってもかなり扱い易い状態がキープできるのは事実。

 天パに長年苦しんできたひとなら「この程度ですむなら全然オッケイ、とてもとてもありがたい!」と思う範疇です。

 でもって、そもそも毛はどんどん根元から伸びてきますからね。伸びてくる分は、どうせうまれながらのクセのままだから、だいたい四ヶ月おきぐらいには、また行ってハビットしなきゃならなくなります。その時に、ついでに、枝毛の部分をつまんでもらったり、毛先をそろえたりすると、だんだんに傷んだところを捨てることができて、余計にきれいになるわけです。

 

 実際どういうことをしていくのか、わたしのしてもらっている「カラー・ハビット」の場合で説明してみましょう。

1・髪色を明るくする薬をつけます。処理していない根元の部分だけ天然の真っ黒(しかも白髪まじり)になっていて差がひどいので、まずそこの色を抜きます。明るくすると薬が浸透しやすくなり効きやすくなるので、その分逆算する必要があるそうです。必要な薬液を塗りおえたら、ラップをくっつけて、遠赤外線であっためます。必要な時間(これを推し量るのがプロ)をおいたら、シャンプー台で洗い流します。

2・一液をつけます。先に根元の、天然の部分に。時間差で、全体にも。もう一回、遠赤外線であっため、シャンプー台で洗い流します。

3・乾かしてまっすぐにします。下敷きには貼りません。また、普通のブローのようにテンションかけて伸ばしたりはしません。少しずつとって、丁寧に、そーっと伸ばす。これがとてもとても時間がかかります。わたしの場合およそ一時間ぐらいかかります。お疲れ様です。

4・二液をつけ、あたため、洗い流します。

5・乾かす。前髪や毛先をカットしてもらう。

 こんな感じです。これでわたしで全体にだいたい四時間かかります。

 カラーリングを一緒にしてもらうときもありますが、ほんとうは同時に色を入れるのはハビットの効きがよくないそうで、今回は色を乗せるのは約二週間後にまたのお楽しみということにしました。

 

 

 

[デメリットについて]

  それそのように、ほんまにありがたい、わたしの救い神であるハビットなのですが、実はふたつほど問題があります。

「時間がかかる」

 癖の度合い、長さ、ダメージなどで個人差があるそうですが、わたしなんかだと、どうしたって四・五時間とか、かかるんですね。シャンプー台に移動する短い距離を歩く以外は、ほぼずーっとすわっているので、正直疲れます。読む気になると、文庫本なら二冊ぐらい読破できちゃったりしますが、わたしはもうバクスイですね。ふつーは。

「お金がかかる」

 髪の長さや痛みの度合いなどによりますが、一回数万円程度はかかります。悩める中学生のオコヅカイではかなり厳しい。しかも三・四ヶ月に一回程度必要なのだし。クリスマスかお誕生日にでも一回試しにやってみて、その確実な成果をタテに、パトロン(エンコーとかじゃなくて、おじいちゃんおばあちゃんとか?)に泣きつくのはどうでしょう。

 

 ハビットのお店は全国にあります。あなたの近所にもきっとあるので、一度、のぞいて、相談してみてください。技術とかセンスとか美容師さんとの相性とかいろいろありますから、イチガイにオススメはできませんけど、縮れ毛がイヤでイヤでたまらなかったら、一度ぐらいやってみたらどうかな。

 

 うまれつき天パのみなさんが、それをソンに思わない、面倒にも悔しくも不便にも思わないような世の中がはやく来るといいなァ。それには制服や「推奨髪型」に象徴されるような悪平等、低年齢層のこころがまだヤワい時に行われがちな集団管理・均質教育ってやつが、もっと良い別の何か……個人ひとりひとりの特徴を生かし美点を育ててくれるようなもの……にとってかわられるのが一番なんだけど。ま、そういうむつかしいことは、もしか言うとしたらまたどっかよそで。

 

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