新生児(お誕生から生後1カ月まで)

ベビー服はじめ赤ちゃん用品は、なんでも小さくて可愛い。うまれてはじめて赤ちゃんを持ったら、嬉しくてついつい買い過ぎる。だが、この時期のこどもの成長具合といったら! 理屈ではわかっているのだが、リアルな感覚がわからないので、つい間違う。

たとえば、ベビー服に関して、すべてのベビーに共通する正解は残念ながらない。体格が違うとか、ルックスが違うとかいう理由もさることながら、お住まいの地域の天候(気温)とその子が何月生まれかがもっとも重要ポイントとなるだろう。たとえば、

生後一カ月 生まれてはじめてのクリスマスの頃には?
1月生まれ 2月。まだ寒い! もうじき一歳。身長70センチ以上
4月生まれ 5月。春まっさかり そろそろ伝い歩き。身長70センチ弱
7月生まれ 8月。ひどく暑い 寝返りやハイハイ。身長60〜70 
10月生まれ 11月。そろそろ年末 腹這いができるかどうか 身長60以下
 

というような違いがおこりうるわけだ。新春生まれの赤ちゃんには、新生児サイズのサンタさん柄のロンパースはパツパツなうえに「赤ちゃんっぽすぎて」たぶん残念ながら無駄になってしまう。冬うまれの赤ちゃんにさっそくプレゼントしてもらったジャストサイズのとっても素敵なファーコートはたぶん来年は着られない。

はたまた、からだの大きさと、顔つきや態度の「おとなっぽさ」はかならずしも一致しない。まだハイハイしている赤ちゃんなのに体重はみごとに10キロ、80サイズじゃないとはいらない! なんてことも起こったりする。

ベビーの一年は意味が大きい。 おとなだと、つい「今年ダメでも来年また着ればいいや」と思ったりするが、ベビーにそれはあまり通用しないとこころがけたほうがいいだろう。つまり、季節感を限定される材質・デザイン・プリントのものは、サイズアウトしやすい、ということである。でも可愛いからなぁ(笑)。

寒冷地在住のわたしは痛感したのだが、東京はじめ関東以西在住のかたがたは「夏は暑い! しかも赤ちゃんは暑がりだ!」と身にしみておられるのではないかと思う。真夏向きのお洋服をずいぶんいただいた。ところが標高1000メートル越の寒冷地では、日中の気温が30度に近いことはほとんどないし、盛夏も朝晩はけっこう涼しいのである。そしてそもそも夏が短い。「えーん、こんなに可愛いのに、もったいない〜!」と思いながら着るチャンスのなかったものが多々出現してしまった。 

赤ちゃんの身長と、生後何カ月はどのへんかを、↓にいちおう表にしてみた。言うまでもないがこれはあくまで大雑把なものである。男女でも違うし、体格でも違うし、服のデザインにもよる。また、同じ「70」サイズでも、ブランドごとにけっこう大きさが違うものである。ただ、「アッという間に変化する」ということだけ、ご理解いただければよい。

  1 3 6 9 12 18 24 36
50          
60        
70      
80        
90          

ちなみに、ツーウェイオール(後述)などには、ときどき「50〜70」というようにサイズ表示されているものがある。おとなでいえば、SサイズのひとからLサイズのひとまで着られますよ〜、みたいなもの。便利そうだがけっこうダメだ。新生児期にはブカブカすぎるし、あんよの時期にはなんだか赤ちゃんっぽすぎて似合わなくなっていたりする。

 

ベビー服
一日じゅうほぼ仰向けオンリーでほとんど動くことのない新生児ちゃんには、キモノのような打ち合わせになった肌着を着せ、寒ければほぼ同じようなものをもう一枚余分に着せるのが一般的。なぜかヒモでチョウチョむすびをしてとめるようになっているものがほとんど。おもに下着にする無地でたいがい白いもののうち、丈が短いのを短下着、長いのを長下着という。ほとんど同じなのに柄つきだったり色つきだったりするのを上にはおらせる。上着と下着でセット(ポジとネガ状態だったり、柄が白地のポイントにつかわえていたり)もある。袖も半袖から長袖までいろいろ。 ★ ベビーの柔肌を傷つけないよう、縫い目がオモテになるように処理してあるものもある。材質も、ガーゼ、フライス、楊柳などいろいろ。季節と、環境(冷暖房や風とおしなど)から選択しよう。
 ★ ミルクをこぼしたり、やわらかウンチくんがオムツからちょっとあふれてしまったなどのせいで、洗わなければならないこともある。脱臭滅菌のためにも漂白したくなったりした場合、へんに柄などないほうが気楽。また、一日一回は着替えさせたいし、汗をかいたりしたらせっせと着替えさせたい。洗い替え用にどうしたって数枚以上は必要。まあらしいものを買っても、赤ちゃんに着せる前にわざわざ水をくぐすひともいる。誰かがつかったオフルなら、生地がクタクタになっていてちょうど良いかもしれない。  ★ 生まれてすぐの赤ちゃんはほんとうに小さくて、いかに「新生児用」の服でもブカブカだ(そうでもない子もいるが)。打ち合わせ式のこの手の服ならば、仰向け状態でオムツをとりかえやすいし、着替えさせやすい。ただ、ズレやすいので、抱っこする場合には、さらにおくるみを利用したりしてピシッと固定しないとちょっと不安。すこしたって、こどもがハイハイをしたりするようになると、だんだん、どうもこれは似合わないような気がしてくると思う。寝間着としては長い時期つかえるのだが。つかえる期間が非常に短いものだと心得ておこう。
ツーウェイオール。オールは「オールインワン」の略だろうと思われる。ツーウェイは、あしもとのスナップのとめかたで、二股にわけてズボン風にすることもできるし、ネグリジェみたいにすることもできるからである。★この基本的な特徴をおさえてさえいれば、あとはもういろいろ。デザイン性が高く、このみのものをみつけるのが楽しい。ただし、赤ちゃんはふつう暑がりなので、布地の材質としては、どちらかというとあまり極端に分厚いものはよろしくない。ふつうのTシャツ程度の材質のものから、それより薄いもの、サッカー地など透過性のあるものを何種類かそろえておくほうが安心だ。
ほんとうのうまれたてすぐはともかく、生後一カ月「以内」と考えると、新生児の頃からけっこう使えると思う。いちいちヒモを結ぶのがめんどくさいひとは特に(笑)。スタイ(よだれかけ)やくつした、ぼうしなどが、同一規格でセットになっているものもある。たいがい、そのへんの部品は、あます(笑)。部品のほうだけ「新品同様」状態で本体を着こむことになる。また、お風呂上がりにちょっと着るものとしても、寝間着として、つかえるものもあると思う。凝るのなら、このへんであろうか。

 

寝具関係
ベビーベッド 洋風の生活を営んでおられるお宅にはいいかもしれない。ちなみにウチでは8カ月めに撤去した。柵をのぼりはじめたからである。もともと、眠る場所というより、一時的に隔離するための檻(兼用赤ちゃん用品置き場)だったのだが。 弟んちから譲ってもらわなかったらそもそも設置もしなかったと思う。ただし、メリー(オルゴールが鳴ってまわるやつ)をつけたり、赤ちゃん用のぬいぐるみなどを集めておいたりする場所、つまり「遊び場」としてはそれなりには有効だった。オフルを譲ってもらえる先がなかったら、レンタルで十分ではないかという気もする。
ベビー布団 上のベビーベッドに「敷布団」のみ使用しただけで我が家ではまったく無用であった。親と添い寝ならいらないことになる。また、うちのムスメは掛け布団は瞬時にはぐ。モノがかかっているのはイヤであるらしい。寒そうな時は「着せるもの」で対応するしかない。ちょっとかけるなら、バスタオルやちいさな肌掛けなどでも十分である。洗濯もしやすいし。
安眠グッズ 泣き止まずなかなか寝てくれない子だったらどうしよう! と生まれる前から心配だったわたしは実はコレをゲットしておいた。とてもカワイイし、上品で素敵だ。音もおもしろい。いかにもききそうな気がした。しかし。うちのお嬢さんはこれではまったく寝なかったし、グズりもやめなかった。最高の安眠グッズは「ママ」であり「ママのパイ」である。しかし、ハイテクにもなかなかスグレものはあるので、↓の品物にはわたしは心のそこから感謝している。
ハイ&ロー 別の項目でも推薦したが、赤ちゃんのために買うべき商品ベスト3にまちがいなくはいるひとつがコレ。ただし、親などの同居の家族が洋風の椅子にかける生活をしている場合の話かもしれない。畳に座るほうが多い生活だとちょっと事情が違うかもしれない。とりあえず泣きグズリしちゃった新生児ちゃんにバツグンにきくのが、驚異の電動スウィング。そしてやさしい音楽。高さがかわるので、オムツ替えの台としてもつかえる。リクライニングできるとか、お食事用の椅子がつくとかは「あとから」必要になるもので、他にいろいろ代用もできる。産後すぐのおかあさんにとってなによりありがたいのは、「自動的にゆすってくれて、ある程度時間がたったらとまる」機能。このテのものをいずれ買う予定があるのなら、最高の機能の品を出産前から用意しておくことをすすめる。実は自動スィングつきはそうとう高価だし、生後六カ月ぐらいまでしかつかえないのだが(それ以降は、スィングさせず、ただの椅子としてつかうことになる)値段の分の価値はまちがいなくある。

 

収納関係
それが悩みのタネじゃん。「こども部屋」が必要なような年齢になってしまったらイメージできるんだが。赤ちゃん用品はなにしろ「旬」が短すぎる。しかもモノも小さすぎる。わたしも「正解」なのかどうかよくわからないのだが、とりあえず、コンテナやタグ・ボックス、布でできていて厚紙をいれてつかうようになっている「おもちゃいれ」(不要になったらたたんでしまえる)などで代用している。赤ちゃん箪笥とか、ひきだしとか、用途が限定されてしまって以後つかい道があるかどうかわからないものを手にいれてしまうより、どーにでもなるもののほうがいいかなぁ、というわけで。

 

授乳関係
じゅうぶんに出るのなら母乳が便利だしラクチン。哺乳瓶を拒絶するようになってしまうと困るというセツもあるが、遠からずコップで用が足りるようになるので、あまり神経質になる必要なし。わたしは「それで良いかどうか」確認をとられることなく、生後すぐに哺乳瓶でのミルクのやりかたを指導されたが、産院あるはい助産院によっては、完全母乳を哲学としておしすすめているところもあるかもしれない。ようはママとベビーとその家族およびその生活っぷりに適していれば良い。「こうしなければ!」となまじ思いこんでしまって、それがイマイチうまくできないとストレスになる。なにかが理想的にうまくいかないことによる被害よりも、ママがストレスでまいってしまう被害のほうが深刻になりがちだ。あまり杓子定規にアタマで考えてきめつけるのはよそう。
ちなみにウチの場合がどうだったかを書いておくと、産院では「明治」の粉ミルク、ピジョンのふつうの哺乳瓶、消毒はミルトンにつけおき方式だった。ミルクをとくお湯は産院の食道でポットにつめてくれたものを部屋において使った。入院中に、母乳指導をうけたが、最初はあまりたっぷりは出なかった。退院してからは、消毒じょ〜ずという電子レンジでチンする方式の消毒グッズ(哺乳瓶を消毒した状態で保管しておくこともできる)と、調乳じょ〜ずという特殊保温ポット(赤ちゃんのミルクに適した温度でキープする)を使った。消毒液につけおき方式の場合、ミルクに消毒液の「残り香」がついてしまうのではないかと気になったし、第一、こっちのほうがダンゼンらくちんである。(産院では個室にも電子レンジまではないからなぁ)。哺乳瓶は、じつは外国のなんとか博士がつくったとかいうカッコいいのなどを用意していた。ところが、生後一週間検診で体重の増え方がオソマツであると叱られたてしまった。静かでいい子だと思っていたら、吸いにくい哺乳瓶で必死にミルクを吸って力を使い果たして疲れているから、静香なのだというのである。「もしかして、へんな哺乳瓶つかってるんじゃないですか? 外国製のものは、肉食で大柄な白人の赤ん坊のパワーを想定しています。元気でパワフルな子ならともかく、おとなしめで小さめの日本の赤ちゃんには日本製品のほうがいい!」というわけで、あわててドラッグストアに走った。そこに「母乳実感」があった。。これにしたら、ウチのムシュメしゃんもちゃんとミルクが飲めるようになり、疲れ果てて眠りこまずに元気よくうるさく泣くようになった! ちなみに、哺乳瓶の「すいくち」の部分は、新生児用とすこしたってから用と二種類あるので、買ってくる時にはよく注意してみましょう。粉ミルクに関しては、ポイントがたまるので浮気せずに明治ほほえみを使った。外出用には、100グラムのスティックパックも便利である。ちいさめの魔法瓶にお湯をいれてもっていく。遠出の場合などは、高速道路のパーキングエリアの食堂で「赤ちゃんのために、お湯くれませんか」といって、この魔法瓶にお湯をつめてもらったこともある。こちらがうっかりしたのだが熱湯をいれてくれてしまって、あつくてこまった(水でわって使った)。離乳食がはじまる頃まで、粉ミルクと母乳併用だったが、だんだんに母乳の割合がふえていった。母乳は一歳ぐらいでやめろというひともあるが(虫歯になるとか、甘ったれになるとか)原始時代はずっと母乳をつづけていて、その子が三歳ぐらいになると次の子を妊娠して自然とやめる、といった感じだったと考えられている。生物としての人間がそういうふうにできているなら、三歳ぐらいまでは無理にやめることはないんではないかなとわたしは考えている。
母乳・粉ミルク以外の飲み物について。赤ちゃんには「湯冷まし」をやれというひともあるが、生後半年にもなったら、「なまみず」でも平気である。あ、でも都会の水道の場合は浄水器はとおしたほうがいいかもしれない。麦茶(のうすめたの)などをいつもあげていると、歯に色がつきやすい。また、赤ちゃん用ポカリスェットとか、赤ちゃん用ジュースとか、パックで売っているけれども、「いりません(笑)」。うすら甘い味は母乳だけでたくさん。カロリーはとりすぎを気をつけたほうがいい。パックのジュースよりは、旬のくだものを少量食べさせてあげるほうが、味覚を豊かにするためにもこころを豊かにするためにもよいんではないでしょうか。新生児ちゃんの頃は、母乳または粉ミルク以外は「いらない」と思ってていいと思う。
ウチの子は生後一週間めに産科につれていって診てもらったら、体重のふえかたが足りないと言われてしまったので、あわてて「はかり」を用意しました。ところが、赤ちゃん用の体重計は他に使い道がないのにやけに高価。大人用の体重計はご存じのとおり単位がせいぜい「100グラム」なので、一回分のオッパイが足りているのかいないのか、毎日の体重変化をしっかり把握したい心配性の親には「大雑把すぎ」。しょうがないので、文房具屋さんとかをいろいろさがしてみたところ、ありましたありました。世の中にはちゃんとあるんですね。10グラム単位まではかれて(ただし誤差はあり)10キロまではかれるものが。ベビーを計測する場合は、これに「ダンボール箱」を容器としてのせて風袋を引き、そっと赤ちゃんを寝かしてはかる……みたいなことをしてました。 ★ ふつうの事情だったら、赤ちゃん用体重計はいらないと思います。気になるような時には、ご近所の小児科、保健センターなどにいって「ちょっとはからせてください」とたのめば、そこにあるのをつかわせてくれると思いますし。どうしても毎日はかって記録したいなら、レンタルを。 

 

オムツ
紙オムツよりは布オムツのほうが多少エコロジー的かもしれないが、完全にエコ的に無罪とは言えないかもしれない。布オムツを洗濯した水を下水にながした場合、それを処理するのにどのぐらいの環境負荷がかかるのかという問題があるからだ。エコにそんなに強い関心がないママの場合、気になるのは経済性。紙オムツはだいたい一枚20円ぐらいする。一日に10回とりかえれば一日200円、一カ月で6000円。×、オムツをはずすまでの月数はかかる計算。ただし、ママの負担や気楽さは、圧倒的に紙オムツの勝ちだ。そうでなくてもなにかとヘトヘトになる育児ママ、オムツを必死にケチることで自分が追い詰められないようにしてください。 ★ オムツの給水量は「最高8時間ぐらい交換しなくても平気」とかっていっているからといって、赤ちゃんが何回オシッコをしてしまっても、8時間たつまで交換しないツワモノ・ママがいたというのは都市伝説かもしれないが……新生児ちゃんの「ちょびっと漏れ」ぐらいならば、オシッコするたびにあわててかえなくてもそんなにたいへんなことにはならないのは確かである。といっても、気がついたらやっぱりマメにかえてあげたいものだ。ウンチの場合、したらすぐにとりかえてしまえばほとんどカブレることもないし。 ★  わたしは新生児のころからいままでずっとメリーズブランドを使いつづけている。産院ではパンパースだったし、とある先輩ママがご愛用なさっていたのはグーンだ。最初はいろいろやってみた。ウチのムスメはどれでも別にオムツかぶれもしなかったし、はかせやすさなども、漏れやすさなども、たいして差はないような気がした。値段もほぼいっしょ。なのに、メリーズにしているたのは、とりあえず「これはダメだ」と思った経験が一回もなかったということと、オシッコをした時に出るのが「三本線サイン」だということ。一本だけのとか、プーちゃんの顔がかわるとかよりも遥かにわかりやす上、サッカー日本代表のユニフォームブランドであるアディダスを思わせてくれる!
オムツ替えの際には、お尻拭きと呼ばれるウェットティッシュが便利。わたしは和光堂のふんわりももちゃん を愛用している。しっかりしていて拭き易いし、だいいち見た目がかわいいでしょ?ただし、うんとたっぷりやわらかウンチくんをしてしまった時には、ふつうのティッシュであらかた拭いておいてから、霧吹きで水をシューしておいて拭くほうがキレイになる。お尻拭きにはワンタッチ開閉式のケースもある。あきっぱなしにすると乾いてしまうから、まぁ便利といえば便利だが、赤ちゃんがワンタッチをおしてあそぶのを覚えると、はてしなく何枚もひっぱりだされるオモチャになる。はたまた、愛する赤ちゃんのかわゆいおシリに冷たい濡れティッシュをくっつけるのはかわいそう! と思うひとがいるのか、お尻拭きウォーマーというケースもある。寒冷地で冬に生まれる子だったので「いるかしら?」と一瞬思ったが、ふつうに暖房している部屋なら冬でもノープロブレムである。 
超重要アイテムを書き忘れていた。 わんこ用のペットシーツ(たとえばこんなの)。どんなもんだかイメージできないといけないので例をみせたが、なーに、ご近所のホームセンターあるいはコンビニで売ってるやつでよろしい。やすいのでよろしい。なににつかうか? もちろん、オムツ替えの時、あかちゃんのお尻付近の下に「敷く」のである。 ★ パンツタイプではないオムツの場合、しちゃったオムツをとりかえる時、下に「次につけるオムツ」をかさねておけば、便利だと言われる。たしかにそうだ。だが、新生児ちゃんのウンチくんはゆるい。もしかしてタレちゃったりすると、「新品」のオムツが一枚まるまるムダになったりする。これはけっこうクヤシイ。オムツの範囲をこえてナガレだしたりするともっとヒサンである。また、とくに男の子に多いらしいが、オムツをはずされたとたんに、「解放感」で「しーっ」としちゃう子もけっこういるらしい。 ★ なので、「なにか敷いておく」と便利だが、それが洗うのがたいへんなものだったりすると手間がふえるだけ。ペットシーツならば、汚れるまでは何回でも同じものをつかえばよいし、汚れちゃったら惜しみなく捨てられる(ペットシーツはよほど高いのを定価でかっても一枚20円以下。紙オムツいっこよりやすい。しかも、よごれるまで何度でもつかいまわせる)。レギュラーサイズで十分だと思うが、「とくに不器用なママ」や「とくに盛大にするベビー」には、ワイドタイプをつかうという手もある。1パックに30枚とかはいっているから、1パック買っとけば、とーぶんもつ。

 

沐浴・衛生関係
生まれてから一カ月間、ちょうど「新生児」の期間だけは、赤ちゃんに「沐浴」をさせなければならない(一カ月すぎれば、親といっしょにお風呂にはいるのでだいじょうぶ)。産院で「こうやるんです」と指導してくれる時間がきっとある(もしかすると事前に研修やらキューピーさん人形やらで体験もさせてくれるかも)と思うので、詳しくは述べない。ここではあくまで用具について。 ★ 抵抗力の弱いうまれたての赤ちゃんを、「おとな」と同じお風呂にいれると衛生上よくないらしい。はたまた、親もハダカになっていっしょに入浴するとなると、どうしたって手が離れる瞬間が生じてしまう。それを警戒しているのかもしれない。とにかく、沐浴は、親は「着衣」のまま、赤ちゃんだけを「湯浴みさせる」のである。もちろんベビーバスなる品物も市販されている。が、なにしろ「一カ月しかつかわない!」のだ。しかも、この時期の一カ月は速い。アッという間に過ぎる。たぶん、いらないと思う。★ どうしても専門用具を使いたい場合は、レンタルをおすすめする。ちなみに、大型の洗面ボウル(洗面台に付属しているもの)でも沐浴はできる。産院では、そういう場合は消毒しろとか、ボウルのなかにさらにもういっこなにか(こんなのとか)をいれておいてつかえとかおっしゃるが、フツーに衛生的にしていれば(そして赤ちゃんがあまりにも虚弱でないなら)別に大丈夫なんじゃないかと思うんですけど。 ★ お住まいの住居のお風呂場周辺の設備・あきスペースおよび「沐浴の時につかえる人員」(旦那や他の家人の手を借りられるかどうか)などでいろいろと事情はかわってくるが、
我が家の場合、 シャワーブースに、「おおきめの木のたらい(新しいものではないが、熱湯消毒して、この期間は沐浴専用に使っていた)」と、「ふつうのプラのちいさめの青バケツ(新生児ちゃんをしっかり抱っこしたまま、中にいれて、出すのが、ごくふつうにできる程度のサイズ)」を用意。旦那さんが沐浴させた。

←みたいな感じである。ちなみに親の手は図では省略してあるが、想像で補ってください。

たらいは、なんなら「寿司おけ」の巨大なのでもいいと思う。ホームパーティーとかであとあとたのしくつかえまっせ! 木製品なのであたりがやわらかいし、エコっぽいし、喫水が浅い。万が一、赤ちゃんを「水中にやや横たえなければならない」ような場合にも、比較的安全である。このようなたらいで、お湯につけ、セッケンかけてあらっておいて、となりにかねて準備してある「青バケツ」に最初からたくわえておいた「まっさらな、ちょうどいい温度のお湯」に「じゃぼん」と一瞬だけつけてあがり湯とする。これが(旦那が考えだした)もっとも合理的なやりかたであった。これなら場所もあまりとらず、すくないお湯で、五分以下でできる。もちろん、たらいも青バケツも比較的安価なものだし、沐浴期間がすぎても、他にさまざまな用途があるので、無駄にならない。

さてセッケン。入浴剤とか、押すとふわふわの泡になったのがでてくるとか、寝グズりをする子にはラベンダーのにおいがいいとか、ローションとか、まぁいろいろあります。妊婦雑誌の広告にもさまざま載っている。手にはいるのをいろいろ買って使ってみました。が、「赤ちゃんのお肌にはこれ」と小児科でも推奨され、ウチでも「やっぱコレだね」と思ったのは「ふつーの赤ちゃん用固形セッケン」でした。ただし、泡立てネットでよーくよーくよーくこまかな上等な泡をたてる。ウチでは入浴はほとんどつねに「二人がかり」なので、ひとりは「せっせと泡をつくるかかり」です。泡立てネットにもいろぽありますが、我が家で愛用しているのは、お祝いでいただいた「ボディショップ」のお風呂セットにはいってきたやつ! フリルひらひら状態のボールみたいになってて、ちょっと揉んだだけでものすごくたくさん泡ができますです。バスリリーというらしい。 ★ 入浴ローションのたぐいは、お湯でちょっとながしたぐらいでは落ちないので、肌が弱い子にはかえってダメ。シャンプーも、髪がよほど多くてごわごわとかだったらわかりませんが、赤ちゃんっぽいヘアのうちはいらないです。セッケンで、アタマから全部まるごと洗っちゃうほうがラクチンだし簡単だし。短時間にすませるほうが、赤ちゃんがいやがりません。
新生児ちゃんには「臍の緒」がついてます。これが自然とはずれてとれるまで、「おへそケアせっと」でそのあたりをキレイにしておかないといけません。産院で指導してくれますから、ご安心。ウチの子はなかなかとれなくて、衛生コットンとか買い足さなきゃならなかったですけど。 ★ お風呂あがりのおはなとおみみのケアに、綿棒は必須。さまざまな種類がありますが、ウチでは、お鼻用には「溝つきのスワブ」お耳用には「いちばん細い赤ちゃん用スワブ」を使っております。まぁ、お近くで売ってるやつをいろいろためしてみてください。 ★ 新生児ちゃんはけっこうハナヅマリになりやすく、赤ちゃんのおハナをきれいにする専門用具もいろいろあります。症状に応じて、必要ならゲットぐらいでいいと思います(あらかじめ用意しておくほどの緊急度の高いものではない)。ちなみに有名な「ハナミズトッテ」のたぐいは、肺活量の多いひとが元気よくつかうと、あっさり「逆流」します(笑)。まぁ、かわいい我が子のハナミズですし。 ★ 最初はどの子もいやがると思いますが、親に鼻や耳などをいじられることが「あるんだ」というのを納得してもらえば、やがて、あまり騒がなくなります。そのためにも、あまり極端に過保護にしすぎたり(時間ばかりかかるし、ちょっとの刺激に過敏に反応する子になってしまう)、あまり極端に乱暴にしすぎたり(本気で痛がらせたら本気で懲りてしまう)しないよう、サッと上手にしてあげたいですね。男のひとの大きな手でがっしりおさえられるとこどもは覚悟がきまるところもあるので、器用なパパなら、「こういうのはパパの担当」とおしつけてしまうのもいいと思います。

 

移動関係
ベビーカーは現在、乳児(ただし生後一カ月以降)が寝たままつかえるものにSGマークがあたえられている(財団法人・製品安全協会 )。かなりちっちゃい頃から抱っこができる形状のスリングもいろいろある(たとえばこれ)。だが、この時期はまぁ移動は「最低限」しかしないはずだ。おくるみでママが両手でしっかりと抱っこ、その他の荷物は「誰かつきそってくれるひと」がもってくれる……というのがいちばん安心だろう。新生児時期に便利! というのでつい手にいれてしまって、ほとんど一回もつかわないうちに「その時期は過ぎ去る」こともよくある。中にはどうしても必要な特殊な場合もあるかもしれないが、たいがいのひとにとっては、まぁ、いらないと思う。 ★ クーファンやマザーバッグについては、こちらにかきました。

 

おもちゃ
最初に出会うおもちゃといったらやっぱり、ラトル(ガラガラ)、そしてメリー。★ ラトルはカワイイのや面白いのがいろいろ。プレゼントなどでいただくことも多いかもしれない。新生児ちゃんにはパイルなどの布製品のやさしい感触が良いかもしれない。少したつと、歯がための機能などのついたものが欲しくなる。音がやさしく、多少乱暴にあつかっても壊れそうにないものが良い。木製品、プラ製品、ブランドもいろいろ。冷蔵庫でひやしてつかえるものなどもある。腕輪にしたり、クツシタになっていたりする「ウェアラブルな」ラトルもある。 ★ メリーは、音やかたちの好みで選ぶ。ウチでは、ネジマキ方式で牧場の動物たち(布のちいさなぬいぐるみが吊るされている)がまわり、「♪イーアイイーアイオー」のオルゴールの音がするものを、生後すぐからベッドにくくりつけていた。音がし、動物がまわりだすと、赤ちゃんがたちまち注目するのはほんとうに感動的だ。IC音や、クラシック音楽などより、昔ながらのオルゴールでかわいい曲なのが素敵でいいなと思っていたのだが、ネジマキ式のせいか、一年弱で、音程が狂ってきた! 狂った音程で鳴る音楽は拷問なので、残念ながら撤去せざるをえなかった。★ストローラというかバーというか、ソフトで長い棒状のものにいくつかの種類のオモチャがついているものも便利だ。ベビーベッドやベビーサークルに虹をかけるように渡せば、そこがプレイジムになる。おもちゃをひっかけられるよになっている部分があるので、デフォルトのものばかりでなく、ベビーが気に入ったものにつけかえることもできる。我が家では、生後すぐから、サッカーボール型でひっぱってあそべる犬のオモチャをここにくっつけ、娘に、キックをうながした。 ★ ベビー用のおもちゃには独自のブランドがある。国内メーカーももちろんたくさんあるが、「SASSY(サッシー)」と「TINY LOVE(タイニー・ラブ)」の名前を覚えておくといいと思う。赤ちゃんに興味ないひとはたぶん一生しらずに過ごすものだろうと思うが、ディズニーキャラやスヌーピー、ミッフィー、キティーちゃんなどなどといった特別のものでは「ない」、けれど、かわいいこども向きらしいもの、を見つけようと思うと、このへんになる。

 

ママの授乳ブラ・産後補正下着
授乳ブラは最低一枚は必要かもしれない。なにしろ妊娠前のブラジャーではまずぜったいにサイズがあわないからなぁ。すぐに働きに出られるかたで、きちんとした服装をなさらないといけないかたは洗い替え用やファッション用途別にある程度たくさん必要だろう。わたしは「どうしてもキチンとしなきゃいけない時用」のためにアバラ部分をかなりしっかりと覆うようになっているロングタイプを買っておいた。それでもなんとか法事の席にいちおうきちんと喪服のワンピースを着ることができた。ちなみに、授乳用というのは、カップの部分がぺろんとはずせるようになっているのである。 ★ おっぱいの出がはげしすぎて漏れるひとは、漏れる乳分をうけとめるモノが必要になる。ひとはだであたためた栄養たっぷりの乳はとても腐りやすい。漏れるたびにいちいち服を着替えて洗濯するのはあまりにもたいへんだ。布製品、紙製品いろいろ、マザーパッドというような名前で売っている。これをつけるためには、ブラをしなければならない。 ★ が、そんなにオッパイが漏れず家であまりひとにあわずそんなにキチンとしていなくてもいいママには、ブラジャーなしの生活をすすめる。コットンのタンクトップなどを汗止めがわりに、たっぷりめのシャツなどをはおっておけばよい。なにしろ、「オッパイをほしがられた」時、めくれば一瞬で乳房にたどりつけるのが超べんり。しかも、ダラダラごろごろする時には、からだをしめつけないかっこうがいちばんである。赤ちゃんのために巨大になってしまったバストが「垂れちゃう!」のではないかとあなたは心配するかもしれないが、筋肉は楽をさせればだらけるもの。じつは、なまじブラで「外部補強」して自分がなにもしなくても支えられてしまっているより、自分の胸筋を鍛えておくほうが、やや垂れにくいのではないかとわたしは思う。
産後すぐにおなかをひっこめるための、サポーターやニッパーやガードルが売っている。わたしも買った。でも着なかった。だってキツいんだもん! こんなの着て、赤ん坊がホギャ泣きしてる時にまめまめしく動けるかい! ニコニコ顔であやせるかい! しかも、マタニティ関係の下着のほうでもいったが、こういう商品というのは「まっすぐ立っている」か、「きちんと背筋を伸ばして腰掛けている」かの姿勢にしか対応しないようにできている。ぐうたら横になったり、ソファなどの安楽椅子にだらりと座ったりする姿勢ではからだに食い込み、血流をさまたげる。  ★ 産後すぐに職場復帰し、しかもその職場が、一日じゅうハイヒールをはいて立って美しい姿をみせているところなどでないかぎり、不要である。そういうかたも、自分がどのようなサイズになるかはなってみないとわからないので、あわてないこと。これにおカネをかけるよりは、自分でストレッチしたり、ゆっくりお風呂にはいったりして、よくリラックスするほうがいい。からだがもどってきたらすこしずつ習慣的に運動しよう。もっとも重要な美容アイテムは「カガミ」そして「辛辣な女ともだち」である。