あなたは元気で健康ですか? |
むかし、わたしは鍼灸の先生にいわれました。「あなたの子宮は、いま、ぺちゃんこのセンベイブトンみたいになっている。だからデキないんだ。こんなところに居るのはいやだって、赤ちゃんが着床してくれないんだよ。もっと、ふかふかで、あったかい、気持ちのいいおふとんに……新鮮な血がよくかよった子宮にしないと」。 |
体質について 妊娠という大事業、子育てという大プロジェクトは、気合と根性でのりきれるようなものではありません。なにせ平均270日という長丁場ですからね。からだに、ことに、婦人科系の臓器などに疾患があったら、まず、それを治すことを考えましょう。特にいけないのが、冷えと貧血。 からだのおとろえは不妊治療うんぬん以前の問題。年齢もむろん関係ありますが、不摂生のツケはもっとたたります。 |
高齢出産について 45歳で自然妊娠、出産したのは46歳の誕生日の一ヶ月半前……というわたくしめ。 妊娠したのはそりゃあ、天までのぼるココチに嬉しかったし、「奇跡だ」と思いましたが、「……大丈夫なんだろうか?」内心、かなり不安もありました。妊娠という長丁場にわたし自身が耐えられるか、ということもさることながら、「赤ちゃんはふつうに健康なんだろうか?」「流産しないだろうか」「そだたない子がうまれてきてしまわないだろうか」などなどの心配もありました。心配しだしたら、きりもかぎりもありません。実際、うまれてみるまでは、安心はできないと思っていたので、妊娠していることをあまりおおっぴらにしていなかったぐらいです。 その具体的かつこまかな顛末につきましては、拙著『45歳、もう生んでもいいですか?』をお読みくださいますようお願い申し上げます。結果だけいうと、ムスメは、めちゃくちゃ元気で健康でなんの問題もありませんでしたし、わたし自身も、医者が太鼓判をおす順調な経過で、とんでもなく安産でございました。あとから、主治医に「年齢が高いから、たぶん帝王切開になるだろうと思っていたんだけど、いやー、驚いた、自分でうめたねぇ!」というコメントをちょうだいいたしました。この主治医のすばらしいのは、たぶん、前もってへたなことをいって心配させないためにでしょう、ずっと「年齢なんて関係ない」「デキたということは、デキるからだだということだ」「あなたのからだは十分妊娠できるほど若いってことなんだから、ジマンに思いなさい!」などなど、ポジティブなことばかりを、いいつづけてくれていたことです。内心「たぶん帝王切開」と思いながらも、そういう言動は封印してくれていたんですね。 そんなこんなで、ようするに、年齢に関しては「本人次第」「やってみないとわからない」なんだと思います。 若くても虚弱だったりつわりがつらかったり難産だったりするかたもいらっしゃるし、ある程度年齢がいっていても、元気でタフなかたもある。年齢による違いもなくはないでしょうが、個人差、個体差のほうが、大きいはずです。
ピチピチの卵子がいっこでもあれば、受精する可能性はあるんです!
これまでに失ってしまったタマゴの数を数えてもなんにもなりません。 いままだ残っているタマゴたちが、よりピチピチでいられるような自分になりましょう!
タマゴをダメにしないためには、自分がくさらないこと! 元気で、たのしく、幸福にしていること!
どんな良いタマゴだって、こわれた冷蔵庫にいれたら、ダメになっちゃう。 あつかいかたが乱暴だったらヒビがはいっちゃう。
タマゴが元気で、ピチピチで、 子宮が元気で、血のめぐりのいいふかふかのおふとん状態だったら、受精卵が着床できる。 そして、その女のひとのからだが、受精卵からのメッセージを聞いて、ちゃんと「母体」になれたら (ようするに、小さく変身するようなもんです!) 胎芽がホッとして、胎児(人間のちいさなかたち)になり、 子宮という秘密基地のなかで、人生最初の成長をはじめる、 妊娠という母とこどものふたりたび(双子とかの場合は三人旅……とかですが)をはじめる! ……んじゃないかと思います。
ウケミ、と、何度も何度も申しております。 受精卵からの声(声ではない声?)に耳をすませておく。 その特別の声をキャッチしたら、 抵抗せず、 「そのときがきたんだね! だいじょうぶ。準備オッケイ!」と、すぐ返事ができるといい。 そして、 受精卵という「自分でないもの」をうけいれる。 同時に、ホルモンが、 妊娠したことのないからだ ⇒ 妊婦のからだへ 自分を変えていくことも、うけいれる。 さからわない。 「それまでいた自分とちがう自分」が出現していくのを、たのしむ。 そういうのが、いいんじゃないかな?
|